

ウィークリーマンションを京都で借りて一人で住んでいる。出張と言う訳でもなければ、自分の本来の家が遠く離れている訳でもない。それどころかすぐ近くに我が家がある。そこには今でも両親と妹が暮らしている。それならなぜ私一人が普通のマンションやアパートではなく、このウィークリーマンションで暮らしているのか、まったくもって不思議なことのように思えるが、これはちょっとしたテストなのだ。
ウィークリーマンションを京都の実家の近くで借りて一人暮らしをしているのは、少し前の両親との何気ない会話が発端だった。そもそも私は26歳で、大学を出て働いている普通のOLである。結婚の予定も全くない。つまり今でも学生の時と変わらず両親の住むその家で、何不自由なく暮らしていたのだ。朝起きれば母親の作った暖かいご飯があり、家に帰ってくればどんな時間でも食事にありつくことができた。部屋の掃除も、何もしない私を見かねて母が時々してくれる程度で十分だった。
ウィークリーマンションを京都に借りて住むことになったのは、そんな私の生活ぶりを心配した両親が、「このままでは本当に自立できるかどうか心配だ。試しに一人暮らしをしてみたらどうか」と言ってきたのだ。何も不自由なく暮らしていたというか快適に暮らしていた私に降って湧いてきたようなそんな話を、その時は冗談だと思い忘れてしまっていた。しかし数日後、両親の口から信じられない言葉が出てきたのだ。「近くのウィークリーマンションを借りてきたから、次の休みの日に引っ越して一人で暮らしてみなさい」
ウィークリーマンションを京都にした理由がこんなことで良いのだろうかと思いながらも、ほとんど強制的に家を追い出された私は、憧れたこともない一人暮らしをするハメになったのだ。家事は苦手中の苦手。家でもほとんど手伝ったことなどない私にとって、どう暮らしていいのか見当もつかなかった。しかし日数が経つにつれて徐々に一人で暮らす上でしなければならないことがわかってきたのだ。
ウィークリーマンションを京都に借りて一人暮らしを経験したことで、様々なことに自信がついた。とりあえず一旦実家に戻ったが、それまでの私とは違う。家のことを積極的にやるようになった。料理も勉強中、掃除もお手の物だ。